2008年3月1日土曜日

就職氷河期世代の自己責任

このところブログの閲覧自体が滞りがちでしたが、その間にまた同世代の就職氷河期と自己責任論の是非などで盛り上がっていた様子。

30歳から34歳が受けた心の傷

他の世代が受けられた社会的恩恵よりも、ずっと低い生活を覚悟すれば、仕事は無いわけではありません。しかし、上の世代と比べても、下の世代と比べても、同程度のレベルの人が正社員で暖かい家庭やマイホームを築けていても、同じぐらい、いや、それ以上に努力しても、この世代の人たちにはそんな仕事はなかった。派遣で日雇い労働して狭い部屋で独りで暮らすか、実家の親に養ってもらうか、そういう選択だったのです。
またこれか。赤木智弘『若者を見殺しにする国』と一緒だね。
というか、きっとそれも読んでいるのだとは思うけど。

「恵まれなさ具合」を他の世代と比べて何になるんだ?って思う。「生まれた時代が悪かった、だからこんなひどい境遇は自己責任じゃない!」なんて叫んだところ、何の解決になるのだろう?一時的なストレス解消くらいの意味はあるかもしれないけど、それだけでしょ。

統計的な数値などからは世代別の「恵まれなさ具合」を説明できるネタはいろいろあるのだろうけれども、人間一人一人がそれぞれの人生を生きているって事はそんな単純な話じゃない。

「あいつらはこんな痛みを経験した事なんてないはず」とか指摘したところで、そんなの当たり前で「あいつら」には「あいつら」なりの痛みがあるはずで、それはこちらにはわかりようもない事。ただ、「あいつら」は得られたけど自分達は得られなかったものを認識してしまったものだから、羨望と嫉みで叫びたくなるんだろう。

そもそも、この世代を一括りにして、この世代の代表的な意見であるかのように扱われることに、とても違和感を感じる。

404 Blog Not Found:小市民の敵は、小市民

自分の痛みは、結局のところ自分にしかわからない。いや、自分ですら全てわかっているとはいえない。それを他人に何とかしてもらうとしてもらっている時点であなたは袋小路に入っている。

...

待ちぼうけがいやなら、待っていてはいけない。「小市民としての幸福を全うできるような」世の中なんて。「マッチョじゃなくてもそこそこ幸せに生きていける社会」なんて。

それはマッチョになってから考えればいい。ウィンプ(wimp; machoの反対)なままで幸せになろうなんて虫がよすぎる。そう言ったのは、マッチョでなくてウィンプたちなのだ。そこそこの幸せのために譲らず、お互いの足を引っ張り合っているのはウィンプたちである以上、そう結論せざるを得ない。

私も就職氷河期世代だし、学生の頃から既に不況で「終身雇用の崩壊」とか「これからは自己責任の時代」なんてさかんに叫ばれていた気がするが、そういう状況について私の感覚ではむしろ「ラッキー」ぐらいに思っていたし、今でもそう思っている。 私はいまだにマッチョでもなんでもないけど、本当にそう思っている。

なぜかと言えば、これからは「自己責任でやっていかなければいけない」と認識した上で、学校を卒業し社会に出て行くことができたからである。「経済成長は右肩上がりでいい会社に入れば生活や将来が保障される」なんて信じて就職し、バブル景気も経験した挙句に90年代以降は賃金カットだリストラだと散々な目に合う方が、落差が激しい分相当キツイ事のように思われ、実際にそんな憂き目にあった40~50代の人達には憐れみを感じてしまいます。

だから、

30歳から34歳が受けた心の傷
生活水準を大きく落とすというのは、精神的に苦痛を伴う難しい事です。
このコメントもこの世代に対するものとしてはイマイチ理解できない。就職氷河期で最初から就職できないのだから生活水準もそんなに大きくは落としようがないはずだと思うのだが。そんな状況では、とにかく這い上がるしかない。這い上がるためには、とにかく何かしなければいけない。アマちゃんな考えで夢想したものとはだいぶ違うかもしれないけどね。それが現実。

学生時代に日雇いのバイトも何回かやってみた事もあって、それはまさに就職活動でつらい思いをし始めていた時期でもありましたが、確かにキツイかもしれないけど、いざとなったらこういうバイトで食いつないでいく事もできるんだなぁ、とくらいに思いました。

404 Blog Not Found:小市民の敵は、小市民
じっとしてても、ウィンプのまま。
という事ね。常に考えながら動いていれば少しずつ何か見えてくるよ。

Somewhere in a Way to Nowhere: 努力の方向性に気を配る
自分が行う「地道な努力」の方向性の妥当性には常に敏感に気を配り、目標に効率的に近づけるようにその方向性を調整し続ける事が大事なのだ。それ自体が努力の一環だ。
後、これも忘れずにね。

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