2010年5月4日火曜日

『NEED 本当のあなたをさがす旅』

アメリカの数々の有名俳優を「アクティングコーチ」として活躍するスーザン・バトソンによる自己啓発本。
実際には英語で書かれたものを翻訳したのだろうけども、本としては最初から日本向けに書かれたもののようです。

NEED 本当のあなたをさがす旅


まあ、よくも悪くも「アメリカ」っぽいと思いました。

自分の根源的な欲求である「ニード」を明らかにすることで「本当の自分」に目覚めて、人生をよりよいものにしていきましょう、ということ。
成長する過程で本当は望んでいるのにかなえられなくて、それらを抑圧するようになる。
根源的な欲求とは物欲的なものではなくて、たいていは親との関係の中で「もっと家にいて欲しかった」とか「もっとかまって欲しかった」みたいな話になる。
なので、5歳の時にどう思っていたかを思い出して自分の「ニード」を明らかにしていこう、と言う。

この辺の親との関係の中で自分の「傷」を認識する、というのは、ありがちな話で、共感できる人は物凄く共感するみたいなんだけど、それが自分にはしっくりこないんだよね。
小さい頃に親とか周りの人間に対してどう思っていたかとかって、全然覚えていない、思い出せない。
思い出せないなんて、それだけ深い傷を負っているだよ、とか言われそう。
でも実際覚えていないのだから仕方ない。

でも「パブリック・ペルソナ」という他人に見せようとする仮の自分がどんなものであるかを、普段の自分の行動や思考から導き出していく、というアプローチは結構ありだな、と思った。
自分が本来は何を求めているのか、なんていきなり考え始めてもわからないよね。
それよりも現在の自分をある程度客観的に分析することからはじめる方が、とっつきやすく深く考えてもいけるような気がする。

そんな感じで「本来の自分」を明らかにしつつ、最終的には「これからやりたいこと」、「目標」を定めるということになっていく。
この辺がいかにも「アメリカ」っぽいよね。

「やりたいこと」といっても、抽象的というか精神論的な部分に留まっている話でしかないかなとは思います。
確かに個々人の「やりたいこと」を個別具体的に落とすところまでは、いくつかの事例を挙げる程度しか書けないだろう。
後は自分で考えて、ということだろう。
そうやって考えた場合でも、個別具体的なやりたいことの答えに論理的な根拠ってあんまりなくて、こじつけだったり信念みたいなものが拠り所になりがちな気がするのですが、そうだとしても、それで自分が自信をもって行動できるようになればそれでよいのだと思います。

だんだん、何を書いているのかわからなくなってきたので、この辺でやめとこう。

自分が何をしたいかわからなくなっている人は試してみてもよいと思います。

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