2009年4月12日日曜日

『小飼弾の 「仕組み」進化論』を読んだ

『小飼弾の 「仕組み」進化論』を読みました。
これって本のタイトルそのものにも著者名が入っているんですね。

小飼弾の 「仕組み」進化論

サブタイトルに「生き残るための"新20%ルール"」とあります。
要するに既存の仕組みを回す為の仕事を20%で終わらせ、残り80%は新しい仕組み作りをする、ということのようです。
なんて極端な話と思うかもしれませんが、実際はそれぐらいが理想的なのは直感的にはわかります。

私が思い出したのは、以前システムの運用管理の仕事をしていた頃のことで、まさにそんな感じだったような気がしました。
日々のルーチンワークは確実にあるんだけど、大部分は様々な現場の仕組みの改善に時間を使っていたような気がします。
現場の仕組みの改善といいつつ、実はVBやperlやCを覚えながらツール作りで試しているという側面が多分にあった。
今にしてみれば、半分遊んでいるみたいなものにも思えて、よくそんなことが許されていたものだと感心してしまいます。
ただ、やはりちょうどその時期にPerlやCを覚えて、プログラミングに関してはまさに「コト」がわかった気がして、新しい言語やプロダクトに取り組むのも怖くなくなった気がします。
その後の仕事でPerlやCそのものを使うことはなかったのですが、「遊び」の時間が持てたからこそ、より本質的な部分での学びがあり、そういう意味ではその時期の経験がとても役に立っていると思います。

プログラマーの三大美徳「怠慢」「短期」「傲慢」が仕組み作りの基本として紹介されています。
プログラムなどがテーマではない一般的なビジネス書として、この話が出てくるのはなんだか奇妙な感じがしましたが、確かに一般的に展開できる考え方だとは思います。

関係ないけど、システムを作る仕事をしていながら、この全てを欠いた人がいかに多いかということを思い出してしまいました。
以前に比べれば、今関わっているプロジェクトではこの精神は結構取り戻せた気がするけど、まだまだ不十分な気がします。

これからはプログラムに限らず、仕組み作りが仕事と意識して日々取り組んでいこうと思いました。
いつの時代もそうなんだろうけど、いろんな意味で「仕組み」を作れる人/作った人が自分の居場所をきちんと確保できて強いんだよね。
自分のビジネスモデルという儲ける仕組みを確立し、そしてそれに安住することなく新しい仕組みを作っていく事が生き残る為に必要なのだと思います。

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